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敬倫塾 塾長からの提言 2016年9月15日号

記述式 出願大学が採点 当面は国語で

平成28年8月19日に掲載された朝日新聞の記事を紹介します。

「大学入試センター試験に代わり2020年度に始める共通テストで導入する記述式問題について、文部科学省は、受験生が出願した大学が採点を担う方向で検討を始めた。国立大学協会入試委員会の提案を受けた。科目は当面、国語のみとする。記述式はマーク式と違って機械式に採点できず、どう処理するかが問題となっていた。案が採用されれば、導入にめどが立つことになる。

新テストは現在の中学2年生から受験する。記述式の導入は、思考力や判断力、表現力を重視する入試改革の目玉とされる。

文科省はこれまで、50万人超の記述式の答案を入試センターだけで採点した場合、どれだけの日数が必要かを試算。その上で国語と数学に導入することを想定し、①記述式を12月以前に前倒しで実施②1月にマーク式とともに実施――の2案を検討。 ①は高校教育への影響が大きく、②は採点期間が約2週間しかなくて40文字程度で答える短文記述式しかだせない「八方ふさがり」(文科省幹部)に陥っていた。

一方、国大協も入試案で採点方法を議論。国語で出題 ▮入試センターはマークシート式の採点を担う ▮記述式を利用する大学は受験生の記述式の解答をセンターから送ってもらい採点する――という独自案をつくり、7月末に文科省も同席した会議で示した。」

マークシート式の解答は、採点が素早くできます。そのため、受験者が多い場合、とても有効です。現在センター試験ではすべてマーク式ですが、私立の名城高校等でも採用されています。大学入試改革では、国語と数学において記述式の検討が進んでいるようですが、この2教科のマークシート式の利用は大きく異なるところがあります。
【国語】いくつかの正解の選択肢が用意され、その中から最も適当なものを一つ選ぶ。そのため、運が良いと正解となることがある。
【数学】正解の選択肢から選ぶような問題は極めて少なく、出題者の意図に沿って自分の頭で考え、計算して得た数字をマークする。このため、運良く正解ということはほとんどない。

理科は計算して得られた数字をマークするという問題が多くあります。しかし、英語と社会は、計算して得られた数字をマークするということは、ほとんどありません。記述式の採点が大変なことはわかりますが、数学と理科については現行のままでも充分に理解力が測定できるように思います。また、国公立大学では、ほとんどが2次試験を課しています。そこでの出題はほとんど記述式です。ですから、記述能力を必要としている学部の入学者選抜は、個々の大学が独自の選抜方法を採用したらよいのではないでしょうか。いまでも、決してセンター試験の結果だけを重視しているわけではないのですから。

皆様のご意見をお聞かせ下さい。

敬倫塾塾長 加藤敬志
2016年9月15日号

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