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このテストは大問①~⑬で構成されていました。
①~⑫の各小問はすべて3点で96点満点、⑬だけが4点でした。①~⑦は公立中学の定期テストレベルで、これらがすべて完答の場合78点がとれました。ところが⑧~⑬は、さすがに附中のテスト問題だなと思われるものでした。80点以上をとるには、ここでも得点を重ねなければなりません。その中の1問を紹介致しますので、中学3年生の人は解いてみて下さい。
⑩ 自然数 、√m²+79、Y、aがある。この3つの自然数について√m²+79=Y+√28a という関係が成り立つとき、Yの値をすべて求めよ。ただし、mは自然数とする。
〈ポイント〉素因数分解、因数分解、素数の知識。
愛教大附中の3年生は163人で、旭丘には17人、明和には4人合格したようです。日頃からこの様な問題で鍛えられていれば、当然の結果と言えます。
【私の解説】
√m²+79=Y+√28a より、
√28a=√m²+79 - Y
√m²+79 、Yがともに自然数ですから √28aも自然数となります。
√28a= √2²x7x a=自然数より
a=7k² ( kは自然数)とおけます。
このとき、√28a= √2²×7²× k²=14k
よって、 √m²+79= Y+14k
Y、14k はともに自然数だから、
Y+ 14k=n(nは自然数)とおけます。
√m²+79 = n となり、この両辺を2乗しますと、m²+79 = n²、
79 = n² - m² = (n - m)(n + m)
ところで、79は素数ですから、79を2つの自然数で表す方法は 79 = 1×79の1通りしかありません。
n 、m は自然数ですから、n - m < n + m です。
よって、n - m =1 、n + m=79
この連立方程式を解いて、 n =40、m =39 を得ることができます。
n =40だから、Y + 14k =40 、Y = 40 - 14k ( kは自然数)
Yが自然数であることに注意すると、
k = 1のとき Y = 40 - 14×1 = 26
k = 2のとき Y = 40 - 14×2 = 12
従って、あてはまるYの値は12と26です。
このような問題は、高校生も指導している人たちにとっては、すぐに解法が見つかると思います。しかし、公立の中学生だけを対象に指導している先生にとっては難問ではないかと思います。数学を指導していくとき、ただ単に解くだけでは、生徒の実力を上げることができません。着眼点は何なのかを、生徒に考えさせながら少しずつ解いていく。この姿勢が数学が好きな生徒をつくるコツです。
皆様のご意見をお聞かせ下さい。