私立中学入試を考える時期が来ました。

もうすぐ小学校4年生のお子さんをお持ちの方にとっては、地元の公立中学に進学するか、私立中学入試を決断すべきかを考える最後の時機となりました。多くの私立中学入試専門塾はもっと早期から指導していますから焦ってしまっている方もいらっしゃるでしょう。でも、今なら間に合います。

私立中学受験をお考えになる理由はいくつかあると思います。

  1. (1)地元の公立中学のレベルが低い。
  2. (2)勉強以外のスポーツ等を精一杯やらせたい。
  3. (3)医学部等の超難関大学に進学させたい。
  4. (4)高校入試や大学入試を避けて伸び伸びした学校生活を送らせたい。

この他にもいろいろな理由があると思いますが、上の4つについて考えてみましょう。

(敬倫塾が指導している公立中学生)

 当塾生で通学している生徒は主に北区と東区です。

〔北区〕八王子中学・若葉中学・北陵中学・志賀中学・大曽根中学

〔東区〕冨士中学・桜丘中学

敬倫塾の創立は1976年の12月です。今年で44年目です。ですから、いろいろな方達からの御相談を受けてきました。

(1)地元の公立中学のレベルが低い

この理由で難関大学を目指すことができないということは、断じてありません。たとえ公立中学で学ぶことが基礎的な内容がほとんどであっても、高校入学後にメキメキと力をつけていく生徒を何人も見てきました。ほとんどのお子さんは中学までは塾等があるので大いに勉強します。しかし名古屋の多くの保護者の方達は、勉強に対して中学までは積極的に口を出しますが、高校生になるとほとんど本人任せです。最後の難関とも言える大学進学については、放任に近い状態です。

また、民間教育も、私立中学受験、高校受験に対しては非常に積極的ですが、高校生指導は、映像教育以外にはほとんど存在しない状況です。

保護者の方が勉強しなさいと言わなくても、目標を持ったお子さんならば、勉強は苦しいものではなく、楽しいものになります。

私は、小学校は、千種小学校で中学校は大曽根中学校です。高校に進学したとき、同じ高校内に、小学校時代には一目を置いていた生徒が何人もいることにびっくりしました。しかし彼らのどの一人もいい成績であったとはいえません。というのは、私の高校では実力テストの成績優秀者は職員室の壁に掲示されていたからです。

では、高校で伸びるお子さんは、どのようにして創ることができるのでしょうか。父親や母親等の身内の方がお子さんと一緒に学ぶということは素晴らしいことです。しかし、それができなかったら、お子さんの才能を磨く塾を見つけることを勧めます。学校の定期テストでいい点を釣とるために、定期テスト対策だけを売り物にする塾は、できる限り避けるべきです。そういった塾にいる期間が長いと高校では情報が入手できないので、成績は急降下します。自分の力で習得することができなくなってしまっているお子さんは何人もいます。ですから、折角レベルの高い高校に進学しても、学力がついていかないため、部活等にのめりこんでしまい、大学進学に失敗するケースはどんどん大きくなる傾向です。地域にはいろんな塾があります。お子さんの学力をしっかりと着けたいという塾はきっとあります。

敬倫塾には、時に、とんでもない遠い所に住んでいるお子さんが入塾します。「どうして、敬倫塾に入塾しようと思いましたか。」と質問すると、「地元の塾で成績優秀な子がたくさん行っている塾はあるが、自分の実力がつくとは考えられない。」という答えがよく返ってきます。そういったお子さんにとっては、通学時間や距離は関係ないのですね。もし、自分の住んでいる学区に、そんな塾がないのなら周辺の学区を考えてみましょう。いい人に巡り合えば、必ず、いい人生が送れます。いい師に巡り合えば、きっと、学ぶことが楽しくなります。

ということで、地元の中学のレベルが低いからといって、私立中学の受験を考える必要はないと思います。高校入学後にその人の人生は大きく変わります。ですから、ある程度以上の公立高校(当地域では、名西高校以上の高校)に入学できれば大丈夫だと思います。高校入学後は、ほとんどの人達が勉強しなくなります。強制された勉強は長続きしませんが、目標をもった人間は、強制力がなくとも、大きな力を持つことができます。

(2)勉強以外のスポーツ等を精一杯させたい。

今は、豊かな人生を送ることの大切さがよく言われます。お子さんが自ら、あるものを極めたいと思っているのなら、受験等を気にせずに、学校生活を送れるよう、私立中学を選択することは上策と思えます。

しかし、いつの日か、お子さんが他大学への進学を希望するということが起きる可能性があります。そんな場合に備え、せめて英語だけは実力をつけておく必要があります。どの教科に比べても、英語の学力はつけにくいように思われます。私立中学はもともと比較的学力の高いお子さんを集めていますが、一般的に進むのが早く、教科書等も公立中学より難しい内容のものが選ばれています。どうも英語が苦手だと思うようなことがあったら、できるだけ早く家庭教師や個別指導の利用を考えるといいでしょう。練習等で忙しく、なかなか時間がとれないときは、インターネットを利用して、学習することもできますが、英語の実力をつけるには、先ず、学校の教科書の内容をきちんと理解することです。それには、家庭教師や個別指導の方が成果が大だと言えましょう。

(3)医学部等超難関大学に進学したい。

本当に、お子さんがそれを望んでいるかが大きな問題です。自分も本当はゲーム等をしたい気持ちがいっぱいあるのに、私立中学に入学できるまで、ゲームを制限するというご家族の方は、この点について、慎重にお考え下さい。例えば、東海中学等の超難関中学に入学できても、その後、学校の授業についていけない生徒はかなりいるようです。思考力が高く、中学入学後も、医者や難関大学に進学できる素質を持っているお子さんは、ゲームより自分を向上させたいという意欲をもち続けることができるタイプの子です。そういったお子さんの多くは、塾等がなくても、自分の意志で目標に向かって進むことができます。しかし、やりたいことを制限されて入学したお子さん達は、入学後、途端に解放感でいっぱいになり、学習が上手くいかなくなると、ゲーム等に依存してしまいます。こういったお子さん達に、将来の夢をもって学習するように言っても、それはとても困難な事です。ですから、本当にその中学に入学したいのか、そして、入学後も目標をもって勉強し続けられるかを是非とも確認しておく必要があるのです。入学後、もし、学力で困っている問題が生じている場合は、早急に手を打たねばなりません。レベルの高い中学ほど、生徒の学力の差は大きいと言えます。自分は、もとは優秀だったという気持ちをもっているお子さんは、なかなか他人の力を借りようとはしません。そのため、回復のチャンスをつかめず、高校3年時には信じられないほどの学力低下状態となっています。もとが優秀であった為、挫折感は大きいのです。

(4)高校入試や大学入試を避けて、伸び伸びした学校生活を送らしたい。

これは、とてもいいことのように思えますが、社会に出てからは、やはり、競争というものがあります。競争というのは、一つは他人とのものであり、もう一つは自己のものです。一般企業は、新卒をとても大事にします。大学生が自分の学歴を最大限に活かせるのは、人生でこの一時だけです。

日本経済は、今や世界をリードするものではなくなっています。多くの分野で、世界一の座を降りています。アジアにおいては、勉強熱心な中国・韓国・インド等の進出が激しくなってきており、優秀な外国人が日本でどんどん活躍するようになっています。否でも、彼らに負けない知識とエネルギーを持っていなければ、日本は住みにくい場所となってしまいます。

このようなことから、受験勉強の必要はなくても、自分を絶えず磨くということはしておいた方が賢明です。入学後も学校の授業についていけるようにしておきましょう。中学時代はのんびり過ごしていても、高校生になったら、このまま大学までの進学を考えていてよいのか、それとも、他大学への進学を考えるべきかを、遅くとも高校1年終了時には、決めておく必要があります。今、私立大学の一般入試は、どこも年々、難しくしています。これは、AO入試や公募推薦で一定数の学生を確保し、一般入試では、成績優秀な学生をとろうとしているからです。2年間あれば、一般入試を受験する準備は可能です。国公立大学が無理だとしても、私立は2~3教科で受験できるからです。