新しい学習指導要領の改訂点(国語と数学)

先月は、英語の改訂点を記させて頂きましたが、今月は国語と数学について触れさせて頂きます。

国語

学習指導要領で具体的に示された教科目標は以下の通りです。

① 社会生活に必要な国語について、その特質を理解して適切に使うことができるようにする。

② 社会生活における人との関わりの中で伝え合う力を高め、思考力や想像力を養う。

③ 言葉がもつ価値を認識するとともに、言語感覚を豊かにし、我が国の言語文化に関わり、国語を尊重して、その能力の向上を図る態度を養う。

「社会生活」という言葉が目立ちます。今回の改訂では、今年度より名古屋市の採択では無くなってしまいましたが、光村図書の教科書がその点を特に強調して編集されています。具体的な単元目標として、「説明的な文章を読むために」、「事実と考えを区別する」などが明示されています。従来の教科書とは異なり、学習単元での目標設定が明確になっています。そのことから、学校の授業では、目標を各自が確認した上で、授業を聞く姿勢が今まで以上に重要となります。

数学

今回の改訂で新たに追加された学習項目は以下の通りです。

① 累積度数

   中1で学習します。

② 反例

   中2で学習します。

③ 四分位範囲、箱ひげ図

   中2で学習します。

これらの項目は「データの活用」の単元で扱われるものになります、「データの活用」では社会生活における様々な場面で、必要なデータを収集・分析し、その傾向を踏まえて課題を解決し、意思決定を行うことが目標となっています。以前の学習単元であった「資料の活用」とは比べられないほど、重要性が高まっています。また、これが高校での「情報」にも関わってきます。教科書改訂で大変なのは新1年生だけではありません。英語では比較的変化の波が穏やかだった新中2生に、数学は大きな変化が見られるので注意して下さい。

先月までは英語、そして今月は数学・国語の2教科について新しい学習指導要領に伴う変更点についてお伝えしましたが、理科・社会の変更については、次月号でお伝えさせて頂きます。