公立高校の合否判定 ~内申41、模試偏差値60の生徒

 

 敬倫塾本校では、難関公立高校の受験校を決めるに際し、3つのグループに大別しています。
〔1〕旭丘・明和・向陽・菊里
〔2〕瑞陵・千種
〔3〕その他
 来年度からは、入学者選抜方法が、5つになったことを4月号でお知らせしましたが、今回は、〔2〕の瑞陵・千種の2校に絞って見てみようと思います。内申が40~43の生徒の多くは、この2校のどちらかを受験したいと思います。モデルとなるAさんの状況を次の通りとします。
(Aさん)
 2年生3学期の通知表評価は、主要5科はすべて5,副教科はすべて4で合計は41です。主要教科の成績は安定しています。しかし、副教科はどの教科も5にするのは難しいと思われます。また、全県模試ではたいてい60~62の偏差値です。旭丘や明和なら自転車で通えますが、内申は副教科の実技が特別に優れているとはいえないので、頑張れたとしても43が精一杯だと思います。それで、千種か瑞陵なら合格できそうだと思っています。

では、この人の現状で、合否がどうなるかを見てみましょう。
(ア)Ⅴ型(旭丘・明和・向陽・菊里・瑞陵・旭野 等)を
  選んだ場合、合格率80%以上のラインに入る為には、
       内申    当日点    ( 偏差値 )
  旭丘   44    106    ( 70 ) 
  明和   44    101    ( 69.5 )
  向陽   42     96    ( 67 )
  菊里   42     94    ( 66 )
  瑞陵   41     88    ( 64 )
Ⅴ型で計算した合計は        合計
旭丘  44×2 + 106×2 = 300 
明和  44×2 + 101×2 = 290
向陽  42×2 +  96×2 = 276
菊里  42×2 +  94×2 = 272 
瑞陵  41×2 +  88×2 = 258
Aさん 41×2 +  82×2 = 246

瑞陵に合格する為には何点の不足でしょうか。
258-246=12点の不足です。
副教科をすべて5にしても2×4=8点上がるだけです。これでは合格できません。また、オール5はAさんにとってむずかしそうです。

(イ)Ⅲ型(千種・春日井・名西 等)を選んだ場合
     内申   当日点    ( 偏差値 )
千種   41    90    ( 65 )
春日井  36    82    ( 60 )
名西   34    79    ( 57 )
Ⅲ型で計算した合格80%ラインは    合計
  千種   41×2 + 90×1.5 = 217
  春日井  36×2 + 82×1.5 = 195
  名西   34×2 + 79×1.5 = 186.5
  Aさん  41×2 + 82×1.5 = 205

千種に合格するには何点の不足でしょうか。
 217-205=12点の不足です。
オール5をとっても無理ですね。

 では、瑞陵・千種に合格するにはどうしたらよいでしょうか。学校の成績がよいのに、全県模試の偏差値が低いのはどうやったらカバーできるでしょう。定期テストを利用することをお勧めします。テストに出るかどうかではなく、すみからすみまで学習範囲のことを勉強することです。塾の定期テスト対策を利用したり、春、夏、冬の特別講習にきちんと参加して、実力を蓄えることです。偏差値というのは、学力が本当についているかどうかを図るものです、いわゆるレベルの低い中学の生徒は、周囲があまり勉強しないために内申点はよくとれます。しかし、実力がついていなければ、結局入試でひどい目にあいます。偏差値はかんたんに上げることはできませんが、あなたの姿勢次第でつくものです。