高校進路指導を振りかえる

昨年から、私立高校の無償化が進み、学費の面から是が否でも公立高校へ進学をしたいという人の割合は減少してきています。3年生の通知表の評定合計が32以下の人は、ほとんど公立を受験せず、私立一本にする人がふえています。このようなタイプの人を私立専願と言います。他校も受ける併願は、どの高校に合格できるだろうか、または、すべて不合格となったらどうしようという不安がありますが、専願は中学校の審査さえ通れば、ほぼ100%進学先決定となります。

高校では、自分のしたい部活動に熱中したい、しかし、大学には進学したいという人には私立高校がおすすめです。私立高校は総じて公立高校に比べ、大学進学にはきめ細かいようです。一部の実力がある高校生には特段の学力指導体制をとり、それ以外の高校生には早くから指定校推薦等を利用した進路指導を行っているようです。

一方、中堅レベル以上の公立高校に進学した人は、大学も国公立と考える人の割合が高いです。国公立大学は、一般的に学費が私立大学の40%以下ですが、入学するにはかなりの学力が必要です。にもかかわらず、高校入学後は部活動にのめりこみ、本格的な勉強は3年生の6月以降という人が多くいます。小学生からずっと公立の学校で勉強してきたために、大学もどこかの国公立大学に入学できるという幻想をもっている人はかなりいます。学力がきちんとついていないのなら、推薦による入試を利用した方がよいのに、その機会を逃がしてしまうことは多いようです。

中学卒業時までの6年間を見直し、難関大学に進学したいのなら、高校進学後にはどのように過ごすべきか、すべての人に考えていてもらいたいと思います。

(意欲的に学ぶ人達にはどんどん有利となる)

多くの私立大学が優秀な学生をとるために、一般入試で優秀な成績を出した高校生に、学費軽減の特典を与えています。また、2年次以降も、一定の条件を満たせば学費を抑えることができます。

また、国の奨学金も返済不要の給付型の奨学金があります。意欲的に学ぼうとする人達にとってはいい環境となっています。大学卒業後はほとんどの人が就職します。この就職先も大学でのその人の学習状況が大きな影響力をもちます。すべての塾生達が意欲的に行動し、自分の夢がかなえられるようにと祈っています。

【 中京大学の成績優秀者給与奨学金 】

(対象者)

全学部において、一般選抜前期日程A方式〔3教科〕

の合格者の中から、入学試験及び出願書類の審査の

上、決定(235名)

(給付金額)

入学金・授業料・教育充実費

(給付条件)

1年次は入学試験、出身高等学校調査書及びその他の書類を審査の上、決定

【 日本学生支援機構による奨学金 】

(申込資格)

高校新卒または2浪生まで

(学力基準)

①1年次

 評定平均値が3.5以上であること。または、入試の成績が入学者の上位2分の1の範囲に属すること。

②2年次以上

 次のいずれかに該当すること。

 1.平均成績等が在学する学部等における上位2分の1の範囲に属すること。

 2.修得した単位数が標準単位数以上であり、かつ、将来、社会で自立し、活躍する目標をもって学習する意欲を有していること。

(家計による基準)

本人と生計維持者が「収入基準」及び「資産基準」のいずれも該当すること。

(参考)進学資金シミュレーター