中学生の数学と英語の指導

〔1〕数学のクラス授業

私は、現在、本校で中学3年生にクラス指導をしています。指導する対象は、通知評価で4以上がとれる学力があるという前提の人です。時々、受講している生徒達に学校の進み具合を確認します。たいてい学校より1週間程早く教科書の内容の指導をしています。私の数学指導の特長は、丁寧な黒板による演習指導の多さにあると思います。そして、もう1つの特長は、受講しているすべての生徒に正解を発表してもらうことです。最も心がけているのは、生徒にわかりやすくしてからの問題演習です。どの生徒も120分の授業で、少なくとも8回以上は発表します。ほとんど全員が正解をします。

学校により差異はあると思いますが、数学は学校でもきちんと学習効果が定着できるように配慮されているようです。

〔2〕英語のクラス指導

白壁校では、中学2年生にクラス指導をしています。敬倫塾でのクラス指導受講者は、どの校舎の生徒も通知表評価で4以上をとっています。数学では、高校で学習すべき内容だったものが中学に下りてきているものは、ほんの少しですが、英語ではそれが結構あります。私の指導しているクラスの生徒は一定以上の英語の学力がついてきており、新しい文法事項が増えていても問題になることは、ほとんどなく、頼もしく思います。

〔3〕数学の個別指導

数学でつまずいている人には、個別指導が最適です。個別指導の最大の特長は、担当する生徒が、どこでつまずいたかを発見し、そこをじっくり指導できることです。一般の個別指導塾では、今、学校で学習している進度を確認し、それを理解できるようにします。しかし、基本的な計算ルールや、文章題をきちんと式に表すことが身についていない人にとっては、学校の進度に合わせた方法のみでは、効果はほとんど出ません。学校のテストの成績が悪ければ、当然、学習意欲は下がってしまいます。敬倫塾では、つまずいているところからきちんと学習することを勧めています。数学は即座に正解か不正解かがわかります。基本的な計算ルール、文章題における立式、そして、図形における用語を正確にマスターすることができるようになれば、学力の伸びは加速します。数学では、学習したことの定着を確認する方法は豊富にあります。そのため、数学の学力は、方法が正しければ急速に上がります。

〔4〕英語の個別指導

英語でつまずいている人にも個別指導は最適ですが、数学に比べてなかなか学力が伸びないようです。スウガクを教える先生の中には「数楽」を教えようとしている人もいます。小学校の算数と中学校の数学の根本的な違いは、中学校では、言葉を式にすることができれば、たいていの問題が解けるということです。数学という教科は、一見、難しそうな顔をしていますが、実は、解ったら楽しくなるというものです。

ところが、英語を指導している多くの先生達は、英単語のスペルなどスラスラと頭に入った人達でしょう。私や多くの保護者の方達は、英語の「単語テスト」を学校で経験したのではないでしょうか。昔は、今ほど英語の学力レベルが低いとは言われていませんでした。そのため、学習内容も統一がとれていたようです。ところが、日本の英語の教科書の指導内容は、4年毎に進化し、文法も会話も盛りだくさんになっています。数学のように、基礎的な計算ルール(+、-、×、÷)に相当する単語を学習するためのルールも指導しない状態です。ところが、教科書には単語の覚え方は、以前の教科書と比べようもないほど詳しく記載されています。しかし、学校の授業では、それをきちんと行っている先生は、ほとんどいないようです。どんなに新しいことを学んでも、スペルミスがあれば正解となりません。

敬倫塾では、単語がきちんと書けるようにすることを、今まで以上にしっかりしていこうと思っています。