変わる令和の入試事情(中学受験編) 塾長提言5月号

[1] 活発化している私立中学入試

 子どもの数は年々減少していますが、愛知県では2026年春入学の私立中学受験者数が前年度より241人増え、延べ1万4464人となり、10年連続で増加しています。これは、私立中学が築いてきた受験の流れに加え、2025年から始まった公立中高一貫教育の影響も大きいと考えられます。

 ところで、実際に入試問題を見ると、思考力を求める問題が増えていることが分かります。小学校で基礎知識を身につけることはもちろん大切ですが、それだけでは不十分で、私立中学入試では柔軟な応用力が必要となります。

 敬倫メイツでは、今年4月から「算数道場」を開講し、こうした思考力を養う指導を行っています。私立中学受験を考えるなら、頭の柔軟な小学校低学年からの訓練が、ますます重要になっています。

 実際に2025年名古屋中学で出題された入試問題にTRY(トライ)してみましょう。

 この問題は一見とても複雑ですが、「図形を動かして考える」という発想に気づけるかどうかがポイントです。

 実際には、上半分の図形を下へ移動すると、たて2cm、横4cmの長方形として整理できます。これを直線ℓを軸に1回転させると、半径4cm、高さ2cmの円柱となり、体積を求めることができます。(答えは、4×4×3.14×2=100.48㎤)

 ただ、問題は「単純にずらせばよい」と自然に発想できるかどうかです。知識だけではなく、図形を整理し、別の形として捉え直す柔軟な思考力が求められています。近年の私立中学入試では、まさにこのような“考える力”を問う問題が増えていると感じます。(塾長 加藤)