新しい学習指導要領における英語の改訂点について(英語)

 先月は、新しい学習指導要領における英語での新出単語などについてお話をさせて頂きました。今回はそれに引き続き、扱われる内容に関することについて触れさせて頂きます。

 今回、中学校で新たに加わった事項における文法内容は以下の通りです。

・感嘆文

  例文 How interesting! What a big tree!

・原型不定詞(SVOC)

  例文 Will you let me try?  I helped my father wash the car.

・現在完了進行形

  例文 It has been raining since this morning.

・仮定法

  例文 If I were you, I would ask my best friend to help me.

     I wish I knew my cat’s feelings.

これらが中学校内容に入ってくる理由には「場面に応じた適切な表現」を今までよりも更に幅を広げていくことが目的です。例えば、If I have my own computer, I can get some information on the Internet. という条件の文であると、これでは実際にコンピューターを持っていないのか、それとも持っているが手元にないだけなのかといった状況が正しく伝えられません。しかし、仮定法を利用すると、その状況を伝えられるようになります。

今回の学習指導要領では「具体的な課題等を設定し、コミュニケーションを行う目的や場面、状況などに応じて、情報を整理しながら考えなどを形成し、これらを論理的に表現する」という記載があります。思考力・判断力・表現力を育成するためには、コミュニケーションを行う目的や場面、状況などが設定された言語活動に取り組むことが求められています。

つまり、指定された文法で「書く」ことだけでなく、自ら用いるべき表現、話すべき内容を工夫することが求められているのです。これらの文法項目を活用して、より「発信」を重視している点に留意をして頂けるとよいでしょう。

今回の学習指導要領では「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やりとり・発表)」「書くこと」の4技能5領域を総合的に育成することが求められています。小学校英語は「聞くこと」「話すこと」の言語活動が中心となっていますが、中学校では「読むこと」「書くこと」を多く扱います。それが「話すこと(やりとり・発表)」に繋がっていきます。そして、「話すこと」が、2領域に分かれているということは、「やりとり」だけではなく、いかに「発表」できる力を身につけられるか。これが今回の学習指導要領での目標となっていることを理解して下さい。(本校 鈴木)