奨学金制度と敬倫塾の「特別奨学生制度」~ No.1~

 敬倫塾に通塾されている多くの方が、大学までの進学を考えています。私の時代では、商業科や工業科へ進学した人は高校卒業後に就職する人がほとんどでした。しかし、今では、普通科以外に進学した人でも、大学への進学を考える人の割合が高くなってきています。

 さて、私の時代では、国・公立大学の授業料は信じられないくらい低額でした。しかし、現在では約45倍となっています。そのため、奨学金を利用したい人たちがいます。奨学金事業を主に担っている日本学生支援機構における今までの奨学金は「貸与型」であったため、返済が重くのしかかった人もいました。それを救済するために、今から7年前の2017年4月から「給付型」の奨学金を利用することができるようになりました。

 私の家庭は決して生活に余裕があるわけではありませんでしたが、公立大学に入学したため奨学金の利用はせずに済みました。私が卒業した時の国立大学の授業料は年12,000円で、私が大学を卒業して就職した時の初任給は45,000円となっており、一か月にたった10日働くだけで年間授業料の全額となりました。そこからも当時の安さがわかります。

【大学の授業料の変遷】※文部科学省資料より(私立大学の授業料は平均である)

 ~197419751976~ 19771978~ 19791980~ 19811982~ 19831984~1986
国立12,00036,00096,000144,000180,000216,000252,000
私立文系74,100182,677221,844286,568355,156406,261451,722
対国立比4.945.072.311.991.971.861.79
 1987~ 19881989~ 19901991~ 19921993~ 19941995~19961997~19981999~2000
国立300,000339,600375,600411,600447,600469,200478,800
私立文系517,395570,584641,608688,046728,365757,158783,298
対国立比1.721.681.711.671.631.611.64
 2001~20022003~20042005 2021  
国立496,800520,800535,800 535,800  
私立文系799,973807,413830,583 930,943  
対国立比1.611.551.55 1.73  

※国立大学の授業料は2005年まで、ほぼ2年ごとに上昇しましたが、それ以降は535,800円です。