Ⅴ型入試を乗り切る

 愛知県の公立高校入試では、ほとんどの難関高校がⅤ型(5型)の合否判定を採用しています。
【 公立高校・校内順位の決定方法 】
(通知表の評定得点)+(学力検査合計得点)×2
 45×2+110×2
 今年の入試では、全県模試での偏差値が低く、到底希望の高校に合格は無理だと思っていた生徒が、最後の猛烈な追い込みで合格を勝ちとりました。このようなことは5年位前にもありました。どちらの生徒も当日の学力検査で驚異的な成績を上げました。この2人に共通した点は、中学3年の夏休みまで希望校合格のための偏差値が大きく下回っていたのに、合格したいという気持ちの強さがすごかったと思います。この合格した時のエネルギーを、5年位前の生徒はその後伸ばすことができなかったということを聞き、とても残念に思いました。
 高校入試により、希望通りの高校に入学できた人もいれば、惜しくも届かなかった人もいます。希望の高校に入学できても、それを維持・向上させようという気持ちを持ち続けなければ、大学入試では涙を飲むことになります。高校進学は大学入試のスタートだと思ってほしいです。
 ところで、公立高校入試で難関校を目指すのなら、次の高校では内申43以上が必要になってきたようです。
 (旭丘・明和・菊里・向陽・瑞陵・千種)
 最近の高校受験生の傾向として、通知表の評価や偏差値が低くても、憧れの高校を受験したいという生徒の割合が高くなってきています。通知表の評価合計が43以上あれば思い切って挑戦するのもいいと思います。しかし、通知表の評価点が大幅に低いのに当日でひっくり返すのは、上記の6校では難しいようです。主要5教科はほとんど5なのに、残りの教科がほとんど3では、合計は、5×5+3×4=37にしかなりません。前回でもお話ししましたが、副教科をすべて4以上にする策はあります。
5×5+4×4=41なら当日の学力検査次第で合格を勝ちとることはできます。教科に対する意欲を認めてもらい、丁寧に作品を仕上げるなどすれば、4の評価はもらえます。あなたの積極性により夢を現実のものとすることができます。
 さて、最近、新聞で経営が不安になってきている私立大学が増加していることが度々問題とされています。高校時代に大した勉強もせず大学には進学したいという人はかなりいます。学力が低くても合格できる大学はありますが、そのような大学は途中で廃校になったり、著しく就職が困難になったりします。最終ゴールに達してもいないのに、学業に精を出していないと、3年後にはひどい目にあいます。高校合格をスタートと考え、その後の2年と9ヶ月では自分の将来が決まると言っても過言ではありません。すべての高校進学者が更に希望の大学に合格できるよう、高等部で一緒に勉強しませんか。