現中3生の皆さんへ

私立高校入試を終え、いよいよ公立高校入試に向けて追い込み時期に入ってきました。通常授業は2月末で終了しますが、今月より公立直前対策を開講しますので、基本事項の再確認と入試問題への対応力を強化していきましょう。

さて、高校進学する皆さんは、新学習指導要領の最初の学年となり、大学入試において最初の新課程入試を迎える学年になります。

先月、1月28日に国立大学協会から、2025 年入試に関わる国立大の基本方針を発表されました。大きなポイントとなるのはこの2点になります。

① すべての国立大は一般選抜の共通テストで「情報」を課すこと

② 総合的な英語力を評価すること

まず、「情報」が受験教科として加わるため、「6 教科 8 科目」が決定しました。これで、数学が文系、理系を問わず現状どおりの2 科目であることも明らかとなったことに加え、数学は新課程で従来の「数Ⅱ・B(60 分)」から「数Ⅱ、B、C (70 分)」となり、数Cが追加されます。ここで追加される数Cの単元は高校での学習は現在の数Bから数Cに移行するベクトルが中心になることが予想されます。

総合的な英語力を評価すること、とはおそらく、英語の外部検定の利用に関するものになることが予想されます。そうなると、国立大では現在の私立大と同様、特定の入試枠を設けて(あるいは外部検定非利用者と混在する得点換算で)外部検定利用が拡大していく可能性を示しています。

しかし、この「総合的な英語力」に関する方針は、共通テストの「情報」や「記述式」とは異なり、これを必須とする表現は使われていません。一般、総合型、推薦型の言及もされていません。このように、必ずしも外部検定の利用を促しているわけではないので、これを利用する場合は非利用枠を残す配慮も必要とされています。今後、私立大のように外部検定が積極的に導入されていくか、国立大の導入の方針について注視することが必要です。

(本校 鈴木)