新たに追加された中高一貫校
先月28日、愛知県教育委員会より、2026年4月から実施される公立中高一貫校の第二次導入校が発表されました。第一次導入校である明和高校と同様のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)実施校としては、尾張学区での導入がありませんでした。しかし、今回の大きな特徴は、「高度ものづくり型中高一貫校」として名古屋市内の愛知総合工科高校が導入されることです。
概要は以下の通りです。
AI・データサイエンスに興味・関心をもつ生徒の能力、可能性を引き出す学校
(設置校:愛知総合工科)
(1)学級規模・生徒の受け入れ等
・併設中学校は、1学年1学級(40人)とする。
・入学者の選考方法は、今後検討する。
(2)教育内容
① 中学校段階からものづくりに触れ、中高6年間、専攻科を含めると8年間で、DX(デジタルトランスフォーメーション)をリードする人材を育成する。
② 中学校段階では、愛知総合工科高校の施設と教員を生かし、AIやデータサイエンスを体験的に学び、コンピュータサイエンスへの興味・関心を高める。
<各教科の取組例>
〇 技術・家庭科
インターネットやプログラミングなど、コンピュータサイエンスを学ぶ。
〇 総合的な学習の時間
国や地方公共団体などが提供するオープンデータ等のビッグデータを活用した探究的な学びに取り組む。
〇 数学・理科
データサイエンスに関連した授業を展開する。
③ 高校では、1年後期から理工科へ進学してAIやIoTについて専門的に学び、2年から3年にかけてデータサイエンスの研究(課題研究)にしっかりと取り組む。
※ IoT(Internet of Things)
「モノのインターネット」の意味で、今までインターネットに接続されていなかった様々なモノ(住宅・建物、自動車、家電製品など)を、ネットワークを通じて、サーバーやクラウドに接続し、相互に情報を交換する仕組みのこと。
※ DX(Digital Transformation)
2004年にスウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマンが提唱したとされる。2018年に経済産業省が発表した「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」において、AIやIoTなどの先端的なデジタル技術の活用を通じて、デジタル化が進む高度な将来市場においても新たな付加価値を生み出せるよう従来のビジネスや組織を変革すること。
詳細についてはこれから発表されることになりますが、全国的にも「ものづくり」に主眼を置いた、公立中高一貫校についての例は無いことから、今後、入学者選考についての情報が発表され次第、その概要にも触れていきます。